高倉健さん主演の「あなたへ」を観てきました。

今まで健さんの映画って「ブラック・レイン」だけしかまともに観た事がなく、
さらに今回の主演作の「あなたへ」も全く観るつもりはなかったのですが、
NHKで放送された「プロフェッショナル仕事の流儀」の高倉健スペシャルを
連続で見たらがっつりとやられてしまい、映画館に足を運んだという次第です。

「あなたへ」のストーリーは、
北陸の刑務所に指導技官として勤務する倉島英二は、
亡くなった最愛の妻洋子が生前にしたためた一通の絵手紙を受け取る。
そこには「故郷の海に散骨してほしい」と書かれてあった。
英二は洋子が生前には語らなかったその真意を知るため、
キャンピングカーに乗り彼女の故郷の九州へと向かう。
その道中で出会うさまざまな人々。
彼らの悩みや思いに触れていくうちに、妻との何気ない日常の記憶が蘇ってくる。

映画自体はロードムービになっていて、
妻に先立たれた健さんが、旅先で色々な人達に出会う事により、
不器用な自分の考え方を変えて生きて行く決心をするというもの。

ただ、このストーリーの中に色々な伏線が隠されているのですが、
自分は事前に見た「プロフェッショナル仕事の流儀」にて
ストーリーの説明をしていたので、すんなりと物語の展開を受け入れられましたが、
多分、何の知識もない人が「あなたへ」を観たら、
「何でこうなるの?」と考えてしまうかもしれません。

話が難しいのではなく、説明があまりないんですよね。

もしかしたら健さんの映画ってこういう感じが当たり前なのかもしれません。

競演で田中裕子、長塚京三、佐藤浩市、余貴代子、綾瀬はるか、草彅剛といった
豪華な面々が脇を支えていますが、一番印象に残ったのはビートたけしです。

いかにも、たけしといった感じの役立ったのでオチが面白かったです。

今まで健さんの映画は喰わず嫌いだったので観てこなかったのに、
普通に「いい話」だったので、これを機に健さんの映画を観ていこうかなと思います。

まずは「鉄道員」からですかね。

あなたへのパンフレット

第24回東京国際映画祭グランプリの東京サクラグランプリを受賞した
フランス映画の「最強のふたり」を観てきた。

ストーリーは、
パラグライダーの事故で首から下が麻痺し、車椅子生活を送る大富豪のフィリップ。
その介護の面接を受けにやってきたスラム出身の黒人青年ドリスだが
働く気はなく、目的は"不採用"の証明書3枚で支給される失業手当。
しかし、なぜかドリスは採用され、周囲の反対をよそにフィリップの介護をする事に。
フィリップを障害者扱いせず、お気楽でマイペースなドリスに、
次第にフィリップとその周囲の人々も心を開いていく。

映画を観る前は、
最高の人生の見つけ方」や「死ぬまでにしたい10のこと」のような内容かなと、
勝手に間違った想像をしていましたが、そんなことは全くなく、
障害のあるなし、年齢の差、肌の色などを超えた、素晴らしい二人の友情の物語でした。

そんなに多くのフランス映画を観ているわけではないけれど、
今までのフランス映画の雰囲気とは違って、
ハリウッド的な雰囲気を持っていた印象を受けましたが、
映画を観終わった後には、とても心地の良い気持ちになる事ができました。

フィリップとドリスを演じた、
フランソワ・クリュゼとオマール・シーの二人の息がぴったりで、
演技ではなく、本当に楽しんでいるように見えましたね。

特にドリス役のオマール・シーは良かったです。

コメディアン出身という事もあり、
多くのユーモアを交えた演技が物語を重いテーマから救っていたし、
このユーモアさがシリアスな演技を際立てていました。

この「最強のふたり」の肝となる部分は、
ドリスがフィリップに対して同情や憐れみを持たないことにより、
障害者として扱わないで、対等に接しているところにあり、
さらにフィリップもこの接し方に満足している事により、
映画の題材が障害者を扱っていますが、爽やかな映画になっているのだと思います。

映画のように、ドリスみたいに障害者の方に接するのが理想なのかもしれませんが、
現実の世界では、それはなかなか難しいのでしょうね。

「最強のふたり」は、本当にあった話をベースにした映画のようで、
映画の最後に本物のフィリップとドリスが映りましたが、実際のドリスは白人で、
今も二人の関係は続いているとのことでした。

映画を観る前は「号泣するかな」とも思いましたが、
号泣する事はなく、心地よい気持ちにさせてくれたとても良い映画でした。

あと、パンフレットが素敵でした。

最強の二人のパンフレット

藤原竜也、松田龍平、水原希子出演の「I'M FRASH!」を観てきた。

ストーリーは、
新興宗教団体「ライフイズビューティフル」を率いる教祖・吉野ルイは、
ふとしたことから謎の美女・流美と出会う。
しかし、ルイが引き起こした交通事故によって流美は植物状態になってしまい、
教団の幹部であるルイの母や姉は事故のもみ消しを計る。
3人のボディガードとともに南海の孤島に避難したルイは、
教団の陰謀を暴く重大な決断を下すことになる。

この「I'M FRASH!」、テレビCMを全く目にしなかったけれど、
やはり新興宗教団体を題材にしているからなのでしょうか、
それとも自分がたまたま目にしなかっただけでしょうかね。

予告編で観た藤原竜也が新興宗教団体の教祖を演じている姿がとても良かったので、
新興宗教団体の内部を題材にした物語かと思って期待して観に行きましたが、
実際の映画は、職業が「新興宗教団体の教祖」という主人公の話だったので残念でした。

映画自体も独特の世界感を持った物語にしようとして、
洒落た台詞と、センスの良さそうな映像で描こうとしていたけれど、
完全に失敗していて、ただの中身のない映画になっていました。

それでも藤原竜也が演じる教祖様は似合っていたし、
殺し屋役の松田龍平も「素」といった感じで良かったけれど、
あまり登場シーンのなかった水原希子の長台詞のシーンには、
はっきり言って興ざめさせられてしまいましたね。

ノルウェイの森」の時の水原希子の演技は良かったので、
ここまで酷くなってしまうのは、違う意味でサプライズでした。

正直、面白くない映画でしたが、
吉野ルイの「ラッキーは続かないけど、ハッピーは続く」という
宗教団体への勧誘の言葉が面白かったので、とても印象に残っています。

できることなら、藤原竜也を教祖の役のまま、
教祖誕生」みたいな映画を撮ってもらいたいと思います。

あと、パンフレットに監督が映画撮影時に使用していた脚本の中身が
そのまま掲載されていたので、これは斬新でしたし、勉強になりました。

I'M FRASH!のパンフレット

ジョー・カーナハン監督、リーアム・ニーソン主演の
極寒のアラスカでのサバイバルを描いた「THE GREY 凍える太陽」を観てきた。

ストーリーは、
石油掘削現場で働く屈強な男たちを乗せた飛行機がアラスカの荒野に墜落。
生き残った7人の男たちは、極寒の地を脱出するため南を目指して歩き始める。
しかし、大自然の猛威と凶暴なオオカミに襲われ、一人また一人と犠牲になっていく。

この「THE GREY 凍える太陽」、
面白いでもなく、つまらないでもなく、何も感じるものがない映画でした。

典型的な飛行事故からの生還を目指したサバイバルムービーですが、
一点だけ斬新だったのが、サバイバル中に人喰い狼が登場し、
この狼に食べられてしまうとゲームオーバーとなり退場となることです。

この人喰い狼ですが、かなり話が分かる狼達で、
主人公達が大事な話をしている最中は絶対に襲ってこないで、
話が終わったタイミングでの襲撃を得意としていましたし、
絶対に一人しか襲わないので、何度も襲われるスリスを味わうこととなります。

仲間が狼に襲われ、死を目前とした別れのシーンで感動させようとしているのですが、
そもそも薄っぺらい内容なので、全く物語に入っていくことができずに、
感情移入することもないので、全く感動しないんですよね。

主演のリーアム・ニーソンも最近は「96時間」や「アンノウン」にて
強い男の役を演じていたので、
狼ごときは楽勝だろうと勘違いをしていましたが、意外な事に苦戦していました。

ただ、パンフレットのリーアム・ニーソンの顔のアップが、
トリプルH(HHH)にしか見えなかったのが何ともいえないところです。

繰り返しになりますが、この「THE GREY 凍える太陽」を簡単にまとめると、
飛行機が墜落→生存した連中で仲間割れ→助けを呼ぶために移動→
人喰い狼ちゃん達が一人ずつ襲撃→果たして何人助かるでしょうか
といった流れになります。

あとクレームをつけるとしたら、
副題の「凍える太陽」の意味をストーリーから連想することはないので、
ここは「THE GREY 人喰い狼から逃げろ」とかにした方がいいと思います。

よっぽどのリーアム・ニーソン好きか、狼マニアではない限りなら、
物語中の会話にも出てきましたが、「ALIVE-生きてこそ-」の方をお勧めします。

THE GREY 凍える太陽のパンフレット

朝井リョウが第22回小説すばる新人賞を受賞した「桐島、部活やめるってよ」を
神木隆之介主演で映画化した「桐島、部活やめるってよ」を観てきた。

ストーリーは、
田舎町の県立高校で映画部に所属する前田涼也は、
クラスの中では静かで目立たない、最下層に位置する存在。
監督作品がコンクールで表彰されても、クラスメイトには相手にしてもらえなかった。
ある日、バレー部のキャプテンを務める桐島が突然部活を辞めたことをきっかけに、
各部やクラスの人間関係に徐々に歪みが広がりはじめ、
それまで存在していた校内のヒエラルキーが崩壊していく。

事前情報が何もないまま観に行きましたが、
冒頭から物語に引き込まれ、エンドロールに流れる歌まであっという間に終わり、
久しぶりに良い映画を観たなと思える映画でした。

高校生活における運動部と文化部、モテ系の生徒と非モテ系の生徒との
差別、軋轢がリアル(ちょっとコミカルな展開もあったけど)に描かれていて、
各生徒が抱えている苦悩が現実的であり、さらには残酷でもありながら、
物語のラストに全てが繋がっていく展開は見事でしたし、観ていて飽きなかったです。

内容も良かったのですが、それよりも凄いと思ったのが映画の見せ方。

物語は金曜日から火曜日までの5日間だけど、
物語の導入部分となる最初の金曜日の時間軸を少しずつ戻し、
何度も繰り返して物語を見せていくことにより、がっつりと物語に引き込まれましたね。

さらにタイトルにある「桐島」が重要な役割なのだけど、
ある意味、そんなに重要ではないという展開も上手かったと思います。

まあ、映画を観る前は神木隆之介君が桐島だったと思っていたんだけどね。

一点、不満があるとするならば、非モテ系の役である
主演の神木隆之介君がどうしても非モテ系には見えなかったんですよね・・・。

この物語の展開が映画独自のものなのか、
それとも原作ではまた違った展開なのかが気になるので、
小説を読んで確認をしてみたいと思います。

「桐島、部活やめるってよ」を高校生が観れば共感できると思うし、
自分みたいなオッサンが観ても、懐かしい感情が甦ってくると思うので、
幅広い年代の人にお勧めできる映画だと思います。

蛇足になりますが、原作者の朝井リョウ氏ですが、東宝に就職しているので、
「桐島、部活やめるってよ」は東宝ではない会社が配給しているため、
映画のプロモーション活動に積極的に協力できていないようです。

桐島、部活やめるってよのパンフレット

マーベルのスーパースターが集結したこの夏の話題作、
アメリカで今年一番のヒットを飛ばした「アベンジャーズ」を観てきた。

ストーリーは、
シールドの基地に突然アスガルドを追放されたロキが現れ、
無限のパワーを持つという四次元キューブを奪い去る。
世界滅亡の危機が迫る中、長官ニック・フューリーはヒーローたちを集め、
「アベンジャーズ」を結成、ロキと戦う決断をする。
永い眠りから覚めた「キャプテン・アメリカ」ことスティーブ・ロジャース、
「アイアンマン」ことトニー・スターク、
怒るとハルクに変身するバナー博士、雷神ソーたちが集まった。

まさに「This is Hollywood.」といった感じの映画で、
物凄い多くの火薬量と、物凄い多くのCG処理が施されていて、
とにかく派手で、夏の超大作にふさわしい内容になっていましたが、
あまり内容はなかった映画でもありました。

当然ながら、マーベルのスーパーヒーローが集結している映画なので、
事前に彼らが主演している映画を観て予習をしておかないと、
「アベンジャーズ」の話に入っていくのは難しいと思います。

全ての作品を見るのは時間的に厳しいという場合は、

ソー」>「キャプテン・アメリカ」>「アイアンマン」>「ハルク

↑この優先順位で作品を見ておくのがよろしいかと思います。

特に「アベンジャーズ」の敵となるキャラクターは、
ソー」に登場しているので、最低でも「ソー」は見ておいた方がいいです。

続いて「キャプテン・アメリカ」ですが、
「アベンジャーズ」の話の中心となる「四次元キューブ」が登場することと、
「アベンジャーズ」の中でも一番推されている描かれ方をしていたので、
キャプテン・アメリカを知っておいた方が「アベンジャーズ」の理解が深まります。

アイアンマン」ですが、トニー・スタークが主役なので、
それなりに分かるのように描かれていますが、
アイアンマン2」にはブラック・ウィドウが登場しているので、
「アイアンマン」、「アイアンマン2」ともに普通に見ておいて損はないかと思います。

ちなみに今回の「アベンジャーズ」では、
アイアンマンは「マーク7」まで進化しています。

最後にハルクが登場する「インクレディブル・ハルク」ですが、
ちょっと「アベンジャーズ」に登場するハルクとはキャラが違うので、
見なくてもいいと思います。

まあ、ハルクを演じる役者がエドワート・ノートンから
マーク・ラファロに変更になっているくらいなので、色々あったのでしょう。

映画の前半では各ヒーロー達の紹介とチームを構成してく姿が描かれ、
後半にはドンパチ、ドンパチの連続といった流れの映画でした。

ちょっとハルクが無敵すぎたので、
「アベンジャーズ」の製作が決まった時に予想されていたように、
今後はハルクが敵になる展開もあるのかもしれません。

最初に内容がない映画だと書きましたが、
それでも台詞に洒落が効いていたり、ヒーロー達のコミカルなシーンがあったりと、
何も考えずに観て楽しめる映画だと思うので、
少しでもマーベルのキャラクターに興味があったら観る事をお勧めします。

マーベルの映画でのお約束の通り、エンドロールの途中に次回作への布石があり、
さらにエンドロールが終わった後にもシュールな映像があったので、
最後まで席を立たないでスクリーンに注目していた方がいいですよ。

今後の流れとしては、
「アイアンマン3」、「キャプテン・アメリカ2」と続いていき、
「アベンジャーズ2」は2015年に公開される予定のようです。

これからもマーベルの映画は追っていきたいと思います。

アベンジャーズのパンフレット

リドリー・スコット監督、ノオミ・ラパス主演の
この夏の話題作「プロメテウス」を3Dで観てきた。

ストーリーは、
「人類はどこから来たのか?」
人類が長年にわたり追い続ける、人類史上もっとも深遠でかつ根源的な謎。
地球上の古代遺跡からその答えを導き出す重大なヒントを発見した科学者チームは、
2089年に宇宙船プロメテウス号に乗り込んである惑星へと向かう。
2093年、惑星にたどり着いた彼らは、
人類のあらゆる文明や常識を完全に覆す世界を目の当たりにする事に。
人類誕生の真実を知ろうと調査に没頭する中、思いもよらない事態が起きる。

この「プロメテウス」、8月24日公開のはずなのに、
なぜか8月上旬から何度も先行上映をするという公開方法を取っているけれど、
この先行上映の周知が徹底されていないためか、
全く客がいないという残念な状態になっていました。

そもそも「プロメテウス」が製作されるというニュースを目にした時は、
エイリアン」の前日譚にあたるストーリーという事で、かなり盛り上がったけれど、
少ししたら、「エイリアン」と同じ世界の話という風にトーンダウンし、
さらに予告編が公開された時には「人類の起源は何なのか?」的なものがメインになり、
「エイリアン」に全く触れられていないので、かなり不安になってしまい、
この部分を確かめる意味も込めて「プロメテウス」を楽しみにしていたんですよね。

で、映画を観終わった感想としては、
予告編にあった「遺跡から人類の起源が見つかった」という箇所に惹かれ、
「プロメテウス」を観に行った人は、「アイ・アム・レジェンド」が予告編と違い、
ゾンビ映画だったのと同じくらいの衝撃を受けてしまうと思いますね。

逆に言うと、「エイリアン」を見続けている人にとっては、
間違いなく楽しめる映画だと思います。

主演のノオミ・ラパスもリプリーを彷彿とさせる強い女性役を
ドラゴンタトゥーの女」のリスベット役で一気にスターダムに昇った勢いを
そのままに演じていました。

マイケル・ファスベンダーも謎めいたアンドロイドを
血の通っていない表情で演じ、物語のキーとなっていました。

やっぱり、マイケル・ファスベンダーは良い役者ですね。
今後も楽しみです。

そしてガイ・ピアース。
どこに出ているのかと思って観ていたら、まさかのお爺ちゃんメイクで登場。

ガイ・ピアースの登場シーンだけはコントにみえてしまい、
ちょっと頂けなかったですね。

あとシャーリーズ・セロンの出演していましたが、ここはノーコメントです。

とまあ、渋い面子が並んでいて、物語を締めていました。

ただ、ストーリーには首を傾げる箇所が何点かありましたし、
「人類の起源」についても自分は全く理解できませんでしたが、
そんな事は、ラストのあのシーンが観られれば、どうでもいい事なんですよ。

あと、3Dで観ましたが、珍しく違和感なく観る事ができました。

かなり賛否両論ある映画だと思いますが、自分的には大満足の映画でした。

ただ、初めてのデートには絶対に観に行かない方がいい映画だと思います。

プロメテウスのパンフレット

アーノルド・シュワルツェネッガー主演、ポール・バーホーベン監督で
1990年に公開された「トータル・リコール」を
コリン・ファレル主演、レン・ワイズマン監督でリメイクした
トータル・リコール」を観てきた。

ストーリーは、
戦争の果てに環境が荒廃した近未来。
工場労働者のダグラス・クエイドは、退屈な日々の生活に嫌気がさし、
記憶を売買するリコール社を訪れる。
しかし、クエイドが新しい記憶を植えつけられようとした時、突然、警官隊が襲来。
クエイドは思わぬ戦闘能力を発揮し、その場を逃げ切る。
やがてクエイドは、現在の自分が、記憶を上書きされて
ダグラス・クエイドという人物になっているだけだということを知り、
自分の記憶のどこまでが本物なのか、すべてを疑いながら戦いに巻き込まれていく。

何で「トータル・リコール」をリメイクするのかと不思議だったのですが、
シュワちゃんの「トータル・リコール」をリメイクしたのではなく、
フィリップ・K・ディックの名作「追憶売ります」を映画化したんだと
今回の「トータル・リコール」は考えた方がよいかもしれません。

自分は中学生の時にシュワちゃんの「トータル・リコール」を観たのですが、
覚えているのは、おばちゃんの顔が割れてシュワちゃんが出てくるシーンや
おっぱいが3つあるミュータントのシーンくらいなんですよね。

それでも昔の記憶は美化されてしまうせいなのかもしれませんが、
面白い映画だったという印象があったので、かなり楽しみに観に行ったのですが、
どうしようもなくつまらない映画になっていたのには驚きましたし、
昔観た「トータル・リコール」とは全く別物のただのアクション映画になっていました。

世界観が定まっていなく、穴だらけで話が繋がらないストーリーは
典型的な駄目なSF映画といった感じでした。

そんな中、唯一の見所はケイト・ベッキンセールとジェシカ・ビールの女の戦い。

エレベーターみたいな中での激しい肉弾戦は見応えのあるシーンでした。

それにしてもケイト・ベッキンセールが演じる主人公の妻のローリーは、
まるで「アンダーワールド」のセリーンがそのまま登場したような感じで、
はっきり言って「無敵」でしたし、完全なドSなキャラ設定でした。

正直、期待外れな映画でしたが、
「トータル・リコール」のリメイクとは考えずに、
ただのSFアクション映画だと考えれば意外と楽しめるのかもしれません。

もしくは、シュワちゃんの「トータル・リコール」を見るのをお勧めします。

トータル・リコールのパンフレット

西村賢太の芥川賞受賞作の「苦役列車」を
森山未來主演で映画化した、ある意味話題作の「苦役列車」を観てきた。

ストーリーは、
1986年、19歳の貫多は日雇いの仕事をしながら、安アパートに暮らしていた。
働いた金は酒と風俗で使い果たす。唯一の楽しみは、本を読む事だった。
ある日、アルバイト先で専門学校生の正二という青年と知り合う。
年が同じと分かり気心が知れ、貫多は生まれて初めて友達と飲み歩く楽しさを知る。
正二の橋渡しで、古本屋でバイトする大学生、康子とも「友達」になれた。
有頂天になった貫多は、正二と康子相手に暴走する。

この映画、凄かったです。

何が凄いって、原作で描かれている
救いようのない「絶望感」、「孤独感」、「虚無感」をほとんど描かず、
逆に原作には全く描かれていない、
「希望」、「青春」といった貫太には無縁のものが全面に押し出されていて、
ただの青春映画に成り代わっていたのが信じられなかったですね。

主演の森山未來は体を張った演技で貫太を演じていて素晴らしく、
高良健吾も正二そのものといった感じでしたが、前田敦子は・・・。

映画版で結果として貫太に「希望」を与えてしまうことになる、
髙橋を演じたマキタスポーツの演技、存在感、歌は素晴らしかったのですが、
やはり原作とはかけ離れた展開になってしまいましたから微妙なところです。

いや、個人的にはマキタスポーツは好きなので、嬉しかったんですよ。

でも、あの件は原作の「苦役列車」とはかけ離れているんですよね。

こう考えてみると役者の頑張りを含めて、
普通の青春映画としてみれば、いい映画だったのかもしれませんが、
やっぱりこの映画は「苦役列車」ではなかったですね。

原作を読んでいない人であれば楽しめると思いますが、
原作を読んでいる人にはお勧めできない映画でした。

こんな映画にしてしまったバカ監督なので、
もしかしたら「苦役列車2」とは平気な顔して創りそうですが、
「苦役列車」が興行的にヒットしなかったので、その心配はなさそうです。

苦役列車のパンフレット

クリストファー・ノーラン監督、クリスチャン・ベイル主演の
ダークナイト」シリーズ三作目として完結編となる、
ダークナイト ライジング」を観てきた。

ストーリーは、
ジョーカーとの戦いから8年、
バットマンはゴッサム・シティーから姿を消し、
ブルース・ウェインは隠遁生活を送っていた。
そんな彼の家にセリーナ・カイルという女性が忍び込み、彼の指紋を盗み出す。
彼女に盗みを依頼した組織が何か大きな計画を立てていると気付いたブルースは、
再びバットマンのコスチュームに袖を通す。
その頃、不気味なマスクをつけたベインという男が、
ゴッサム・シティーの地下で大規模テロを計画していた・・・。

前二作の「バットマン ビギンズ」、「ダークナイト」ともに最高の映画だったので、
今回の「ダークナイト ライジング」もかなり期待をして映画館に行きましたが、
期待を裏切らない、見応えのある映画になっていました。

ただ、三部作の完結編ということで、
当然ですが、ラーズ・アル・グールやハービー・デントの名前が普通に出てくるので、
全二作の「バットマン ビギンズ」、「ダークナイト」を観ておかないと、
なかなか物語に入っていくのは難しいと思います。

キャストもキャットウーマン役でアン・ハサウェイが登場し、
さらにクリストファー・ノーラン監督作の「インセプション」から、
マリオン・コティヤールとジョセフ・ゴードン=レヴィットも出演し、
脇を固め、さらに物語を引き締めていました。

「ダークナイト ライジング」の敵役のベインですが、
やはり「ダークナイト」で圧倒的な存在感を放っていたジョーカーと比べてしまうと、
最後の扱いといい、少しキャラクターが弱かったかなと思います。

逆にキャットウーマンは、それほどぶっ飛んだ感じではなく、
現実的な感じのキャラクターだったので、とてもいい感じでしたね。

「ダークナイト」シリーズの完結編ということで、
どのように物語を終わらせるのかが気になっていましたが、
話を完結させるため、今までの伏線に対して答えを出さなければならないためか、
若干、核の扱いと処理方法は「どこかで見たことあるな」という感じでしたが、
ここには目を瞑りたいと思います(笑)。

物語のラストで、アルフレッドの夢が実現するシーンと、
ジョン・ブレイクが本名を名乗るシーンが平行して進む展開には、
背筋がゾクゾクする程、興奮しましたし、これなら完結とは言わないで、
続編を撮って欲しいと願わずにはいられなくなりましたよ。

2005年に公開された「バットマン ビギンズ」から「ダークナイト」を経て、
完結編となる「ダークナイト ライジング」まで7年以上かけ、
一貫して物語の世界観を変えずにバットマンを描き切った、
監督のクリストファー・ノーランには拍手を送りたいと思います。

そして、次は監督ではなく製作として関わる、
ザック・スナイダー監督作の「マン・オブ・スティール」で
久しぶりに復活するスーパーマンにも期待をしています。

ダークナイト ライジングのパンフレット
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